会社概要 施工ドキュメント 施工実績リスト ブログニュース 採用情報 お問い合せ HOME
施工ドキュメント

施工ドキュメント一覧へ戻る

八幡宮本殿

▲改修後写真

八幡宮本殿

茨城県水戸市

年度………XXXX年

施工内容…

和様と唐様が混用された豪華絢爛な本殿。 屋根の隅の勾配に気高さを感じます。
 
縁起

▲改修前写真

八幡宮は佐竹義宣が水戸城主となった翌年の文禄元年(1592)に、城内総鎮守として常陸太田市の八幡宮から勧請した神社を創設したもので、本殿は慶長3年(1598)に建立されました。元禄7年、徳川光圀の宗教政策により茨城郡常北町に移遷されたものの、宮司および氏子の嘆願により宝永6年(1709)現在地に再移遷されました。こうした二度の移築にもかかわらず、縁廻りや屋根・箱棟廻り以外の主要な部分は、小屋組にいたるまで当初材がよく残っていました。入母屋造本殿は仏堂的な性格はなく、大名のお抱え大工による建築、彫刻絵様などは常陸地方の中世末期の特徴を今に伝えているとともに、本殿全体の完成度も高いと評価されています。昭和29年、国の重要文化財に指定されました。
 
施工概要
外観、とりわけ屋根の腐朽がひどく、また、柱・貫などの主要な構造部分も蟻害による腐朽が広がっていたため、今回の修理は礎石も含め全解体となりました。その解体中に小屋内からトチ板が多数発見され、宝永の移築以降はトチ葺であったことが判明したため、旧に復しました。庇部分は屋根勾配が緩く、特に隅の勾配の返る部分では野地上端に捨葺などを施し、葺込銅板にも水返し折をつけ、軒裏に雨漏れが生じないよう工夫されました。彩色については肉眼視ののち、補足的に斜光ライト照明をあてた画像をパソコンで合成処理したほか、顔料の蛍光X線分析なども実施。杉戸絵画、金箔押しともあいまって、創立当初の鮮やかな姿を復元されています。

▲竣工梁間断面図

▲竣工桁行断面図

<<前の実績へ一覧へ次の実績へ>>